大盛りな人生

食事と生活

酢豚にパイン入ってるのってアリ?ナシ?

昨日みんなで美味しい中国料理をたらふく食べながらそんな話してた。わたしは酢豚にパインはあんまり好きじゃなくて、でも鶏肉のカシューナッツ炒めは大好き派。昨日食べたのも美味しかったな。

あと全然関係ないけど明日からフェスなんですね?初めて参加したフェスが酢豚にパイン云々だったのめっちゃ覚えてる。楽しみ。

 

さて、本日遅めの夏休み2日目、何も予定は入れていなかったけれど朝起きたらあまりにもいい天気だしもう家に篭っているのもすっかり飽きてしまったし、前から行ってみたいと思っていたお店に急遽行ってみることに。なんでもフルーツを使ったお料理をコースで楽しめるとか。そしてワインもしっかり飲めちゃうらしい。行くしかない。

 

予約してなかったからもしかしたら入れないかも…という不安を抱えつつ、なんとかちょうど開店くらいの時間に到着できて入店成功。思いつきの予定がうまくいくとそれだけでめちゃくちゃ嬉しいからたぶん一生やめられないと思う。コースは一種類、飲み物はなんとお昼からお酒のペアリングが頼める!!神さま!!!(ノンアルコールのペアリングもあった、すごい!)

最初の一皿は白桃と白蛤のロワイヤル(見た目は桃がトッピングされた茶碗蒸しみたいな感じ)、飲み物はスパークリング。何の気負いもなくわーい美味しそー!ってひとくち食べて、衝撃を受けた。

美味しすぎる。

あっさりしているように見えた茶碗蒸し部分は超濃厚。確かにスパークリング出してくれたとき、濃厚な料理に合いますって説明してくれてたけど食べて初めて実感としてわかった。濃厚さをさっぱりさせてくれるスパークリングとの相性。桃と一緒に食べると、また全然別のお料理みたいにすっきり味わえる。

なんだこれ!!!

その後もずっとすごかった。和牛の握りなんてあと10貫くらい食べたかったし(情緒がなくて本当に申し訳ない)勝手にワインペアリングだと思ってたら日本酒も出てきて本当に最高だった。そして全部おいしい。

ペアリングも含めて一番好きだったのは雲丹すだちそば。嫌いな食べ物はないのでなんでも食べられるんだけど唯一雲丹だけは今まで美味しいと思ったことがなくて、でも今回初めて心から美味しいと思えた。合わせてくれたのは氷を入れてキンっと冷やされた日本酒。雲丹と一緒に飲むと濃厚な味わいになるけれど、すだちの苦味と合わさるとすっきりした風味になるのが不思議で、でもどんな楽しみ方にもぴったりで、本当にずっと食べる手も飲み物に伸びる手も止まらなかった。(絞って取り上げたけどまーーじで全ての料理とお酒が美味しかった!!!!)

 

わたしは食リポなんてできないし、そもそもブログには味がどうこうよりも食事に伴う感情を残したいなと思っていて、今まで意図的に味が云々には触れないようにしていたけれど、今日の食事に関してはそこに触れずにはいられない体験をしてしまったなと思う。

勉強になったところはもうほんとうに沢山あるけれど、いち個人としては一番最初の一皿ってまじで大事だなっていうこと。いっちばん無防備な状態で食べた料理があんなに美味しかったからこそ、そのあともずっと食事に集中できたんだと思う。「フルーツを使った料理を出すお店」っていうコンセプトだったから、フルーツと一緒に食べるか・別で食べるか で大きく味わいが変わる一品が最初に出てくることで、お客さま側も「このお店の料理はこうやって楽しむんだな」っていうのが分かるんだろうな。

実際のレストランのオペレーションを考えたとき、「お客様をお待たせする時間をなくすためにまず前菜を出そう」っていうのは絶対にあると思うんだけど(オーダーブッフェ行ったときにも言われたもんね!)前菜って本当にそのコースの顔なんだって今日心から思った。

料理の説明もしっかりしてくれて、仕込みの状態とか調理風景の映像とかも交えながら解説してくれたのもとっても楽しかった!めちゃくちゃアホの感想だけど、わたしは美味しいものは美味しい!で完結させてしまう人間なので、「こういう調理の仕方をしています!」とか「こういう食材にこだわってます!」って説明をしてもらえると、「そういう工夫があってこその美味しさなんだ!!!」って分かって本当にありがたい。(そこまでしてもらえないと分からなくて本当にすみません)

あとお酒のペアリングも、食べ方によって味わいがガラッと変わるお料理それぞれに合っていてぜーーーんぶ美味しかった。苦手なお酒もないから、どの料理に何が合うかわからない自分にとってお料理に合うお酒をちょっとずつ種類豊富に楽しめるペアリングはやっぱり最高のシステムだ。普段自分では頼まないようなお酒も飲めて、新しい発見があるもんね。

 

食事って不思議で、それ自体が目的になるだけじゃなくて、誰かと会う口実だったり、堅めな会合の添え物であったり、その時々で役割が変わると思うのだけれど、ここは完全に料理そのものが目的になるお店だと思った。めっちゃくちゃ美味しかったから友達とか家族にも行ってもらいたいって思うけど、きっと次もその先もずっとひとりで足を運ぶと思う。

秋のコースもペアリングも、いまからとっても楽しみ。

 

bistro kiki harajuku

https://kikioishii.com